間違えると笑われる-猫哭老鼠,假慈悲中国で生活・仕事
猫哭老鼠,假慈悲[māo kū lǎo shǔ,jiǎ cí bēi]
今回も動物にかかわることわざです。「猫哭老鼠,假慈悲」、前半は「ネコが(死んでいる)ネズミのために泣く」、常識ではネコが死んでいるネズミを見つけたら喜ぶべき、だって何の苦労もせずに食べ物を確保できたから。ならばなぜ泣くのか、それは見せかけの哀れみにすぎない。ことわざの後半はまさにそのとおり。
言葉の由来は以上で、その使い方を見てみよう。典型的な貶し言葉で、例えば、Aに何かの不幸が訪れた場合、Bは悲しそうに見えるが、実際はただの見せかけか、或いは何か人に言えない目的が隠れています。そういう場合、Bの行動を見抜いた者はBのことを「猫哭老鼠,假慈悲」と称します。もしくは「猫哭老鼠/耗子」とも言える、話し相手は後半の「假慈悲」を自然に連想するから、話し手の隠し意味をちゃんと理解できます。
その類義語として、「黄鼠狼给鸡拜年,没安好心」ということわざがあげられます。直訳すると、「イタチがニワトリに新年の挨拶をするのは、必ず下心(隙を見て、ニワトリを餌食にする)がある」という意味になる。例文を見てみましょう。
①
A:「听说他们家的老人过世了,你看他们家的儿子哭的多伤心」
B:「那是猫哭老鼠,假慈悲。平时那家的儿子和家人是没有来往的,现在他爸过世了他能继承大笔的遗产,心里正偷着乐呢」
A:「这么一说他哭的这么伤心就是做给他的亲戚和朋友看的。表现的自己是个大孝子一样,免得落下口实吧。」
-A:「彼の両親がなくなったと聞いた。だから彼はこうも悲しそうに泣いているのね。」
-B:「ネズミを悲しむネコの行動はただの見せかけ。彼はとっかに家族との連絡を絶ったみたい。お父さんがなくなったいまは膨大な財産を手に入れるから、悲しむどころか心底喜んでるだろう」
-A:「ならば、彼は親孝行を装うのは、後ろ指を刺されたくないためだね。」
※ここの慣用語の「口实」は、人が笑いものにしたり、何かの口実にするような話の種。それを残さないのはつまり自分にとって不利な噂をされたくない。
②
「那二家饭店本来是竞争对手,现在一家倒闭了,另一家还过来慰问,我看这八成是猫哭老鼠,假慈悲。」
「競争相手の食事の店はつぶれたら、わざわざ慰めに行くその行為、私から見れば、それはただ倒産した店主への皮肉だろう。」
③
「这人和我们家向来关系不好,这次突然要来拜访我看是黄鼠狼给鸡拜年,没安好心。我们要提放着点。」
「あいつはわたし達と普段から仲が悪いのに、今回わざわざ訪れるとはぜったい何か目的、或いは下心あり。気をつけなきゃ。」
ご理解いただけたでしょうか。それでは、また会いましょう。
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